高槻市医師会地域連携クリティカルパスについて
2016年6月1日(水)
地域連携クリティカルパスとは?
ある一つの疾患を有する患者さんを病院と診療所が共同で治療するためのプログラムのことを地域連携クリティカルパスといいます。
患者さんが住んでいる地域一体での治療を目指します。
以前から一医療機関(病院)の中で、退院を目的として治療・検査・介護などをスケジュールにした治療プログラムは、それぞれの医療機関でありました。
高槻市医師会がスタートさせた地域連携クリティカルパスは高槻市・島本町の全病院と多くの診療所が参加して地域で行われております。
病院から在宅までの一連の治療を各病院と各診療所が連携して行います。
今までの病診連携(病院と診療所の連携)、病病連携(病院間の連携)をよりシステム化 したプログラムといえます。平成19年11月1日よりスタートしています。
高槻市医師会地域連携クリティカルパスの特徴
- 医師会が中心となっている
- 疾患単位別である(以下の4疾患が対象)
脳卒中・糖尿病・大腿骨近位部骨折・慢性肝疾患 - 高槻市と島本町で共通した連携パス(治療プログラム)である
- 大阪医科大学を含め高槻市と島本町の全病院が参画している
地域連携クリティカルパスの利点
- 治療方針や診療情報がわかりやすくなる
- どの患者さんも一定水準以上の治療がうけられ、格差がなくなる
- 不必要な検査が省かれ適正な診療がうけられる
- かかりつけ医主体の維持療法がうけられる
今後の課題
現在、日本では高齢化社会が急速に進んでおり、これからの地域医療は医療機能の分化(病院と診療所の役割を明確にすること)と連携(各医療機関の協力)が今まで以上に必要になります。
そのための治療プログラムとして、高槻市医師会はこの地域連携クリティカルパスの運用を開始しました。